日本文化を応援します

書 力と呼吸で自由に描く書の魅力

Artist interview

掲載号 冬 2016 書

2023.06.01 UPDATE

日本文化を普及するために、様々な伝統芸能や伝統品、
また日本文化を継承する方々を紹介してきました。

人書家 かん万希子まきこ

書の魅力 書家
閑万希子

書道とか、お習字とか云うと、一寸かしこまって、かたくるしく感じられるかもしれません。でも墨と筆を使って文字を書くことは、ペンや鉛筆など硬い芯の用具を使って書くよりも、もっと自由で面白いものなのです。

決まった太さで呼吸の無い線が並ぶのではなく、その時々の墨の含ませ方、力の入れ方、また呼吸で、全く違う線や形が生まれます。

「花橘(はなたちばな)」 花の咲いている橘、たちばなの美称

例えば、"あ"という字を書いても、ペンや鉛筆では一定の線しか出てきませんが、筆は楽しめます。

線とかたちが無表情に整う文字、つまり活字などは、文章にした場合、読みやすく、内容が理解しやすいので、"言葉の伝達"ということについては全く「問題」がありません。

しかし、事象の表現にかけては、その"思い"が、その都度はっきり目で見てとれる"筆墨"のおもしさには、とてもかなわないと思うのです。

どんな一つの言葉を書いても、その度毎に表情の変わる"書のおもしろさ"に私はいつも魅せられてしまっているのです。

代表 冨宅のメッセージ

10年以上前に、三味線のお稽古でご一緒させていただいて以来、ご縁をいただきまして、礼儀作法をはじめ多くの事を学ばせていただいております。
伝統を重んじながらも、新しいことにチャレンジされていらっしゃるお姿に、大変感銘しております。

<small>人書家</small><ruby>閑<rt>かん</rt>万希子<rt>まきこ</rt></ruby>

人書家かん万希子まきこ

中世の歌謡に魅せられ、独自の世界を切り開く書家。
1933年
東京生まれ。
1978年
ヴィクトリア美術館(カナダ)にて招待個展。
1980~2007年
各地で個展開催(東京、札幌、大阪、横浜、京都、福岡など)。
2017年
3月22〜28日には東京日本橋三越美術画廊で個展予定。
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